7月29日にミクシィのコミュニティ「起業の天国と地獄」相談室の参加メンバーによるオフ会が開催されました。おそらくどのセミナーよりも密度の濃い実体験に基づいた貴重な話だったと思います。その中でも一生聞けるか聞けないかの貴重な体験談を書いていきます。
ミクシィに「起業の天国と地獄」相談室というコミュニティがあります。
その名の通り「本気」で「必死」にビジネスというものを考えている人たちのコミュニティで、銀行と金融会社を経験し1000社以上の企業を見てきた会計事務所の先生が運営しています。
他にも起業に関するコミュニティサイトがいくつか存在しますが、質問内容などを見ているとウェブで簡単に答えられるようなこととか、安易の一言に尽きる質問が多いのに対し、このサイトは異色というかきちんと王道を歩んでいるというか、相談者は調べて調べて相談し尽くしてそれでも解決できない悩みを質問してきます。それに対してアドバイスする側も実体験や調べたことを懇切丁寧に時には辛口の言葉を贈ります。
そんなコミュニティのオフ会が先月7月29日の土曜日に開催されました。
60名もの起業予定者・経営者などが集まりました。
1次会の運営者の先生による講演では経営に関する多くの気づき・ノウハウを教えてくれました。多くの税理士が気づかない決算書のひと工夫で資金調達が叶う話はなるほどとびっくりしました。
また起業・経営マインドの部分も奥深く語ってくださいました。
2人目は外資系生保のトップマネージャーの方による見込み客つくり、目標設定に関する話でした。
私自身約8年前に外資系生保会社に身を投じた人間なので当時のことを思い出しながら、改めて気づきを得ていくつか忘れかけてた行動をしなければと思いました。
そして表題の3人目の方の講演です。
この方は10年以上黒字経営をしながら民事再生・自己破産という結末を迎えてしまいました。
順調に推移していた経営も横領、単価の引き下げ、自身の病気と入院中の間に起こったスタッフによる放漫経営など経営を阻む諸要因で業況が一気に悪化、民事再生を試みようとするも再生費用等もあり、結果自己破産を申し立てることになりました。この講演の2日後とのことでした。
その生々しい話に会場は静まり返りました。
講演者の方も体調が思わしくない中の講演で、言うまでもないですがこのような話はしたいものではありません。ですが、起業を目指す人・起業された人にこの体験を少しでも伝えていこうと立ち上がっての講演でした。
相当な覚悟があったものと思われます。
私も信用金庫で融資営業をしていたことから数多くの倒産、その過程を見てはきましたが、それは断片的なものでした。
現在多くの起業本が出版され起業セミナーが開催されていますが、成功体験に基づくものがほとんどです。失敗本もいくつか出てはいますが、第3者が書いているものだったり上場経験者が書いたものだったりします。
当然ながら倒産の99%以上は末端の中小零細企業の倒産です。またそんな体験を語ろうとする人、また聞く機会など皆無と言って過言ではなりません。
しかしながら起業家が本当に聞かなければならない話は今回講演いただいた内容だと思います。
一生聞けなかったであろうこのような話をされた講演者の方にはあらためてお礼を申しあげます。
また今後もこの体験を伝えていきたいとのことでした。
ミクシィに登録されているど真剣な起業予定者・経営者の方はぜひこのコミュニティに参加されてみてはいかがでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございます。