少し前の新聞記事になりますが、2月1日の日経東京首都圏経済面で新銀行東京の融資残高が公表されていました。かなり苦戦しているようですが、その考えられる要因などを書いていきたいと思います。
2005年4月に開業した新銀行東京ですが、融資残高が2005年12月末実績で889億円と2006年3月期の目標対比34%の達成率でありかなり苦戦しているようです。
その要因として商品開発の遅れや知名度不足が挙げられています。
商品開発については以前のブログ(新銀行東京の商品使い勝手)でふれたことがありますが、その後創業支援や技術力・将来性融資といった商品が始まりました。
創業支援の内容を見てみると東京都内でこれから事業を始める方、設立2年未満の方が対象となっており、新設法人を応援している弊社にとってはアドバイスツールになりうるのですが、商工ローンのニッシンの保証の上での融資商品なので金利が高いのは否めず微妙な感じです。
技術力・将来性融資については弊社宛にDMが届きました。
中小企業経営革新支援法の承認を受けている企業には送っているそうです。
金利も2%~とのことで融資金額は500万円以上3億円以下、返済期間は5年までの商品です。現在各金融機関で扱っているビジネスローンより少しはいいのかなという印象です。
ただ銀行や信金の貸し出しが伸びている現状を考えるとこの商品がインパクトのあるものかというとやはり微妙です。
そして知名度不足についてですが少し気になったことがあります。
アライアンス頼りになりすぎていないかということです。
都内信用金庫を中心に業務提携して商品を宣伝、損害保険会社とは代理店業務として業務提携をして融資先を発掘していくようですが、それだけでは物足りないような気がします。
ただ宣伝するだけでは信用金庫の職員も損害保険会社の社員も動かないということです。
私自身前職の信用金庫時代そうでしたが、日常業務で一杯一杯の時にどんないい商品だからといわれてもお客様のためになるとしても動く気にはならないということです。おなかが一杯のときにどんなに素敵なお弁当を提供しても無理です。
やはり1件1件訪問するといった地道な活動が必要なのではないでしょうか。例えば信用金庫の担当者の主要な顧客に同行訪問する、損害保険の担当者と損害保険代理店に同行訪問して依頼活動をするといった活動です。信用金庫の職員や損害保険の社員任せにしてもネガティブな言葉ばかりでまるで宣伝になりません。(弊社への宣伝はそんな感じでした)
実情を知らないのでなんともいえないですがそのあたりが知名度不足につながっているような気がします。
実は私も最近の営業活動がアライアンス頼り、待ちの姿勢になっていたせいかここ数ヶ月、何件か案件を逃してしまいました。ですので反省しこちらから動くよう心がけています。
ただ中小零細企業の活性化のためにベンチャー的な展開を行う新銀行東京は弊社にとってもよきパートナーになりうると思うので動向に注目、弊社の顧客にも宣伝し応援したいと思っています。
ここまでお読みいただきありがとうございます。