いろんなビジネス書や経営ノウハウ書を読んでみると、起業後の倒産や廃業の確率が恐ろしく高い数字で書かれています。これを読むと自分の会社はどうかと悶々としたり、ここまで事業が継続しているので捨てたモンじゃないなあなどと意味もなく情けない優越感に浸ったりします。
このデータの信憑性がどの程度のものなのか、自身の信用金庫時代に出会ってしまった倒産案件を振り返りながら検証してみます。
和田アキ子は素晴らしい歌手だと思います。
以前紅白でアカペラでうたったときは驚きでした。私はどうしようもない音痴なので余計に感動しました。
しかし、今に始まったことではないのですが芸能界のご意見番だか少し発言が過ぎることもあるようです。「ミスター女子プロレス」神取忍議員が「ピンクでなくて桜色」の井脇議員の金髪を直すよう指摘したのに対して何の反論もせずに黒髪で登院しました。
そんな意気込みを見せこれから頑張ろうとしている神取議員に対し、ラジオで「日本は終わりだ」「(選んだ)国民が悪い」と猛烈批判したそうです。
こんなことを言って目立とうとするのではなく、歌で目立ってほしいものです。以前うわさのチャンネルを歌に専念すると言って降板したときの意気込みがほしいですね。
いろんな中小企業経営者向けの本に書いてある倒産割合のデータを見ると起業後1年以内に廃業する会社は30%とも40%ともいわれ、3年以内で70%、10年以内に廃業する割合は93%!とも言われています。
2006年度版中小企業白書で10年後に廃業する確率を計算してみたらやはり8割くらいの会社がなくなるデータでした。
私自身、信用金庫時代にお客様の倒産を見てきました。また外資系生命保険会社転職後もかつて担当していた会社が倒産したという話を耳にしました。
信用金庫1年目、営業がまだ良く分からない私に良くしてくれた先に金曜日に集金で訪問すると
「今日は都合が悪いので月曜日に来てね」と苦笑い気味に言った社長
月曜日にその会社はシャッターが閉まっていました。所謂夜逃げです。このパターンはその後何度か目にすることになりました。
信用金庫2年目、毎日のように訪問していた会社、いつもどおり訪問すると社長がソファーにもたれ浮かない表情、ちなみにその日は上得意先を招待して行なうゴルフコンペの日でしたが、社長は参加せず。
この日その会社は不渡りを出しました。連鎖倒産でした。
信用金庫3年目、私が社長個人の積立を契約してもらうことで開拓した会社、やがて法人の融資取引(割引手形中心)も始まるが、怪しい手形を出すようになってきた。その後倒産。麻薬といわれる融通手形で資金繰りがつかなくなっていったのです。
信用金庫4年目、支店としては融資をするという確約をしていたのに倒産、その理由が支店が融資を断ったからと計画倒産した社長が方々に伝え地域担当の私はしばらく針のむしろ状態でした。
(手形割引の失敗談をご参照ください)
信用金庫5年目、私が開拓した会社、やはり融通手形を発行し所謂街金にも手を出していてその会社の周りには、その筋と思われる黒塗りの車が・・・その間隙をぬって訪問したときの奥様のやつれぶりは今でも忘れられません。
信用金庫6年目、引き継ぐ意志がないのにやむなく2代目社長に就任し、過剰在庫や販売不振で資金繰りでいつも顔が青かった社長
ただしこの5年目、6年目の社長(奥様)には共通点があり、いざ倒産したあとはとても顔色が良くなっていたのでした。たとえは悪いのですが、地獄も落ちてしまえばなんとやらでしょうか。
信用金庫7年目、以前より取引先に気をつけろとアドバイスしていたにもかかわらず、取引継続どころか拡大、その後予想通りその取引先が倒産、その後のモチベーションダウンを私のせいにされる。
(こんな倒産辛かった 4 をご参照ください)
その後外資系生命保険会社転職後も、都市銀行に融資を肩代わりした先がその後傘を引っ込められ倒産したり、本業の不振をネットワークビジネスでカバーしようとして破産したり、いろんなパターンの倒産を見てきました。ここに記したのはほんのごく一部、その年度ごとに印象に残った倒産を記したものです。
やはり10年以内に8割程度の会社が倒産したり廃業するというデータはかなり合っているのではないかと思います。
私が担当していて特に訪問頻度が高かったり思い入れの強かった会社は8割までいかなくても6~7割はそのようになっているという印象でした。
当時はお世話になったお客様が終焉を迎えるけれど、それよりも倒産で預金と融資がこれだけ減るのでノルマのクリアがきつくなるなあという認識の方が高かったのも残念ながら事実です。
そして今、現在の仕事を通じて培った税理士他士業の先生との連携や弊社の持つノウハウでたとえ0.1%でもこの倒産割合を減らしていきたいと思っています。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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