特定求職者雇用開発助成金*三年以内既卒者等採用定着コース


今回は、以前に学校や能力開発施設などを卒業した方、中退した方に雇用機会のチャンスを与えた企業に出る助成金です。

特定求職者雇用開発助成金*三年以内既卒者等採用定着コース

【特定求職者雇用開発助成金とは】

特定求職者雇用開発助成金は、国の定める要件を満たした労働者を新規で雇用する事業主に対する支援策として、助成金の支給が行われる助成制度のことです。

特定求職者雇用開発助成金には、特定就職困難者コースを初め、生涯現役コース、被災者雇用開発コース、発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース、三年以内既卒者等採用定着コース、障害者初回雇用コース、安定雇用実現コース、生活保護受給者等雇用開発コースなど、さまざまな制度が設けられています。

 

【三年以内既卒者等採用定着コースとは】

三年以内既卒者等採用定着コースとは、学校などを以前に卒業した者や中退をした者に対する雇用機会のチャンスを増やすために設けられた制度です。

具体的には、前述の学校などを以前に卒業した者や中退をした者が応募できる新卒求人の申込みや募集を行い、新規学卒枠として採用した後、一定期間継続雇用をした事業主に対して助成金が支給されます。

 

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000160060.pdf

(厚生労働省)

 

対象となる雇用者の要件

この助成制度の対象となる雇用者とは、次に該当する学校などを卒業または中退した者で、これまで通常の労働者として同じ会社に引き続き1年以上雇用されたことがない者です。

①学校(小学校および幼稚園は対象外)、専修学校、各種学校、外国の教育施設を卒業した者、または中退者

②公共職業能力開発施設や職業能力開発総合大学校の職業訓練を修了した者、または中退者

 

支給要件

この助成制度には、①既卒者等コース、②高校中退者コース、の2種類のコースがあり、それぞれに次のような支給要件が設けられています。

 

1.既卒者等コース

①既卒者や中退者が応募することのできる新卒求人の申込みや募集を行い、その求人・募集に応募した既卒者・中退者を通常の労働者扱いで雇用したこと。

少なくとも「卒業」または「中退後3年以内の者」が応募可能であることが必要とされます。

②これまでに、既卒者等を新卒枠で雇い入れたことがないこと。

 

2.高校中退者コース

①高校中退者が応募することのできる高卒求人の申込みや募集を行い、その求人・募集に応募した高校中退者を通常の労働者扱いで雇用したこと。

少なくとも「中退後3年以内の者」が応募可であることが必要とされます。

②これまでに、高校中退者を高卒枠で雇い入れたことがないこと。

 

支給額

三年以内既卒者等採用定着コースの支給額は、次の通りです。

 

企業区分企業規模継続雇用

1年後

継続雇用

2年後

継続雇用

3年後

中小企業既卒者等コース50万円10万円10万円
高校中退者コース60万円10万円10万円
中小企業以外既卒者等コース35万円
高校中退者コース40万円

 

なお、若者雇用促進法に基づく認定企業(いわゆるユースエール認定企業)に該当する場合は、上記の金額に10万円が加算されることになります。

 

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