関東は気温が上がって蒸し暑いです。梅雨らしい天気は何処へ?室内でも水分補給など、脱水対策はしっかりしてくださいね。
今回紹介する助成金は、職場意識改善コースです。
時間外労働等改善助成金*職場意識改善コース
【時間外労働等改善助成金とは】
時間外労働等改善助成金は、以前に紹介した「時間外労働上限設定コース」や「勤務間インターバル導入コース」の際にも説明したように、職場意識改善助成金が2018年に名前変更されて新たに登場した助成制度です。
【職場意識改善コースとは】
国では、ワーク・ライフ・バランスを推進するため、2020年には、
①週の労働時間が60時間以上の雇用者の割合を5割カット
②年次有給休暇取得率の70%達成
を目標に掲げています。
これに伴い、所定外労働時間の削減や年次有給休暇の取得率アップに向けた職場環境の整備に取り組む中小企業事業主をサポートする制度として「職場意識改善コース」が立ち上がりました。
https://www.mhlw.go.jp/content/000498236.pdf
(厚生労働省)
【対象となる事業主】
①交付決定日より前に、全て事業場の就業規則等に、交付要綱別紙で規定する特別休暇(病気休暇、教育訓練休暇、ボランティア休暇)のいずれかが明記されていない
②前年度の労働者の月間平均所定外労働時間数が10時間以上
③中小企業事業主である
【支給対象となる取組内容・成果目標の設定】
《支給対象となる取組内容》
助成制度を受けるためには、次の取組のうち1つ以上を実施しなければなりません。
なお、パソコンやタブレット、スマートフォンは下記の対象とならないため、注意が必要です。
1.労務管理担当者への研修
2.労働者に対する研修、周知・啓発
3.外部専門家によるコンサルティング
4.就業規則・労使協定等の作成・変更
5.人材確保に向けた取組
6.労務管理用ソフトウェアの導入・更新
7.労務管理用機器の導入・更新
8.デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
9.テレワーク用通信機器の導入・更新
10.労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
《成果目標の設定》
先に述べた支給対象となる取組は、次の「成果目標」を達成するような形で実施をしなければなりません。
①有給休暇の取得促進
特別休暇(交付要綱別紙で規定する病気休暇、教育訓練休暇、ボランティア休暇)のいずれか1つ以上を全事業場に新たに導入すること
②所定外労働の削減
労働者の月間平均所定外労働時間数を5時間以上削減させること
なお、これらの取組は、実際に就業規則を作成もしくは修正し、労働基準監督署へ届け出を済ませておく必要があります。
【支給額】
成果目標を達成した状況に合わせ、実施した取組の中でかかった経費の一部が次のように支給されます。
具体額としては、次の計算によって算出された額でのいずれか低い方の金額です。
①対象となる経費の合計額×補助率
(常時使用労働者数が30名以下、かつ支給対象の取組6~10を実施する場合で、所要額が30万円を超える場合は4/5)
②下記の「1企業当たりの上限額」を超えない額
※上限額
成果目標の達成状況 | 補助率 | 1企業当たりの上限額 |
両方とも達成した場合 | 3/4 | 100万円 |
成果目標①を達成し、成果目標②が未達成の場合 | 1/2 | 50万円 |