中小企業庁が発表した
「平成29年度以降に向けた創業・起業支援について」の中の
「創業補助金」と「創業融資」の動向を見てみました。
平成27年度の創業・起業支援におけるレビューでは、指摘事項として
「モラル・ハザードを起こさないために、信用保証、投融資を
主な支援手法とすべき。仮に補助金を使う場合でも、利子補給の
程度に留めるべき。」となっており、
また平成28年度の公開プロセスの指摘事項としては
「補助金投入の必要性があるものに限定して実施すべき。」
「外部効果の高い雇用創出に資する事業や地域経済の活性化に
寄与する事業に絞るべき」となっています。
平成27年度の創業補助金では、産業競争力強化法の「認定市区町村に
おける創業」を要件化し、さらに28年度では「特定創業支援事業を
受けた創業者」を要件化しました。
29年度以降は支払対象の更なる限定化が予想されます。
一方、創業融資制度では日本政策金融公庫の新規開業支援資金等の
貸付制度を利用する場合に、事業計画書(ビジネスプラン)等の
審査により無担保・無保証人とする特例を設け、雇用を生まない創業
への貸付対象要件の更なる拡充が検討されています。
また、地域金融機関との協調融資の拡大や、地方自治体との連携強化
も検討されています。
平成29年度以降の創業・起業支援の方向性は、創業補助金のみの支援は
止めて、日本政策金融公庫、地方銀行や信用金庫などの地域金融機関と
連携して創業融資とセットで支援していく方針のようです。
創業補助金も創業融資も、これまで以上に事業計画書が重要になります。
おそらく4月の中旬には創業補助金の公募が始まると思います。
創業補助金への応募を検討される方は、早めに事業計計画書を作成しましょう。