政府は2017年度予算で、働き方改革に前年度比3割増の
2100億円規模を投じる意向を示しました。
非正規雇用者の処遇改善に取り組む企業向けの助成金を
610億円に倍増するなど、配分を手厚くします。
具体的には「キャリアアップ助成金」を拡充します。
これまでは2%の賃上げに1人当たり3万~4万円を助成して
きましたが、17年度は3%の引上げにさらに8000~1万4,000円
を加算する仕組みを設けます。
また20日には「同一労働同一賃金」のガイドラインを
示しました。
指針案のポイントは大きく分けて3つあります。
一つ目は「基本給」です。
職業経験や能力、業績・成果、勤続年数の3要素の基準を
設定し、それぞれの要素で働き方を評価します。
二つ目は「賞与」です。
会社に同じ貢献をすれば正社員でも非正規社員でも同様の
額を支給し、貢献度合いに違いがあればその相違に応じた
額を支払います。
三つめは「手当」です。
通勤費や出張手当、慶弔休暇、食堂の利用などの福利厚生は
同一にしなければなりません。
このほかには、「教育訓練」も同一の実施をしなければならないと
示されています。
これについても「キャリアアップ助成金」の拡充があると思います。
または新しい助成金が創設されるかもしれません。
「同一労働同一賃金」はこれからの日本には必要だと思います。
ただ、雇用主からしてみたら、かなりの賃金コストの上昇です。
生産性の向上が必要なのは分かっていますが、なにもせずに急に
生産性があがることはありません。
助成金や補助金をうまく活用して、社員教育を実施したり、
最新の設備を購入して、賃上げに負けないくらいの生産性の向上
を目指しましょう。