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裁量労働
日本経済新聞社が15日に実施した「社長100人アンケート」で、多くの経営トップが「働き方改革」への意欲を高めていることがわかりました。
「働き方改革」について安倍政権に期待する施策(3つまで選択)で最多だったのは「裁量労働制の拡大」で51%でした。
実際に働いた時間ではなく、事前に決めた「みなし時間分」の賃金を支払う仕組みで、長時間労働の是正につながると期待されています。
在宅勤務・脱時間給
次に多かったのは「テレワーク・在宅勤務の促進」で43.5%、「脱時間給の導入」で42.2%となっています。
これらは長時間労働の是正につながります。
法定時間外残業や休日出勤などの長時間労働は、働く人の心身の健康を損なったり、家事や育児の時間が取れないことから女性が退職してしまったり、結果的に企業の生産性を低下させてしまいます。
また、残業手当を多くもらいたいために、ダラダラと残業時間を不要に延ばし生産性の低下を招く例も散見されます。
長時間労働の是正が盛り込まれた労働基準法改正案は2015年の通常国会に提出されましたが、たなざらし状態が続いており、この状況を経営トップは危惧しているようです。
同一労働同一賃金
一方で安倍首相が実現に意欲を示す「同一労働同一賃金の実現」に期待する経営者は4.8%しかいません。
経営者にとっては、まずは生産性の向上が最重要課題なのでしょうか。
同一労働同一賃金は、非正規雇用の労働者の賃金上昇を伴うため、他に何もしなければ生産性の低下につながります。
ただ、今回のアンケートの対象は名前の知れた大企業の社長ばかりなので、我々中小零細企業にとってはあまり参考にならないかもしれません。
「中小零細企業社長10,000人アンケート」でも実施してもらいたいものです。
きっと違う結果になると思います。
中小零細企業が「働き方改革」を推進しようとする場合は、それを支援する助成金が必ずあります。
助成金を活用して、生産性を向上させる「働き方改革」を実現しましょう。