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信用金庫など地域金融機関の各支店では年に1~2回、感謝デーとか開店記念日特別感謝デーなどと銘打って支店でちょっとしたお祭りを行うところがあります。
その日に支店に行くと記念品がもらえたり一定の期間に定期預金を組んだりすると当日の抽選券がもらえたりします。
その感謝デーに照準を合わせて預金を集めるのです。
開店記念日は支店によってまちまちですが、私が勤めていた信用金庫では感謝デーは6月や7月に行われる支店が多かったです。
正直このようなイベントは業務負担も多く苦痛も伴いましたが、営業マンの人気投票的な日でもあるのでより多くのお客様に来店いただき、金額はともかく多くの件数の預金を集めるよう頑張って活動したものです。
この日は支店としてより多くの預金残高を計上する必要があります。
他の金融機関から下ろしてもらったお金やタンス預金からの預け入れによる定期預金が理想ですがそれ以外に支店の残高を多く計上する方法があります。それは・・・
融資実行です。お客様にお金を借りてもらうのです。
もちろん実際に資金需要があってのものですが、例えば今日14日が感謝デーであれば月末に資金需要がある先でもこの日に早めに借りてもらいます。手元に集金した手形があれば割引してもらいます。
融資実行のお金も当日使わない限り普通預金や当座預金にお金が残るので支店の預金残高になります。
仕事柄、資金調達に関する相談を受ける事が多いですが、財務内容とか事業計画書の書き方以外に提案することがあります。それが・・・
融資申込みのタイミングです。
例えば3月や9月の金融機関の決算関連月の月初や月末は支店の残高をより多く計上することが支店の営業成績に直結するのでより多くの件数の融資実行を集めようとします。
普段は何も言わない・厳しい営業担当者でもこの時期は「いくらか借りませんか」とか「枠がありますよ」などと提案したりします。
普段ならじっくり融資の申込書類をチェックされて否決になるような案件も支店のノルマ達成のために少しのことなら目をつぶったりします。
冒頭に感謝デーのことを触れたのは感謝デーのタイミングで資金調達を打診するのも一つの手段かもしれないということです。
他には保証協会付の融資なら12月の年内決裁期限ギリギリの時(年内に書類を回さねばならないため)ややはり3月などは普段の月よりも審査が甘いようで、ある保証協会の支所は目標消化のためなのかいつもより審査が相当甘かったと今も付き合いのある信用金庫の先輩から聞きました。
ただしこれは金融機関によりけりですし、格付けもありますし、このタイミングに申し込んで決裁が下りなかったからといって、このブログのせいにはしないでくださいね。
ここまでお読みいただきありがとうございます。