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信用保証協会付の融資ですが金利が安く返済期間も長いので月々の割賦も少なくまず最初に利用する代表的な融資であることは昨日・一昨日のブログでも申し上げました。
しかし信用保証協会も単なる慈善事業ではないので保証料というものが発生します。
料率は借り入れの種類や返済期間によってまちまちですが、まあ1%前後の保証料になっています。
それに返済期間等を計算式で出すと大まかですが、1000万円の借り入れで約40万円くらいになります。
この40万円は融資実行の際に印紙代等とともに天引きするのが実務となっています。ですので1000万円の融資実行で口座に入金になるのは950万円少々になります。
かつてこのようなことがありました。
あるお客様が自社ビルを建築する資金(8000万円)をある大手都銀から保証協会で利用するべく提案されていました。私がいた信用金庫はプロパー融資での提案でした。
どうしてもプロパー融資のほうが金利は高くなってしまうため(大手都銀の提示金利より0.5%ほど高かったです)大手都銀での利用となりました。ところが・・・
この都銀は保証料がどれだけかかるか提示していなかったのです。
さきほど1000万円で40万円の天引きと申し上げたので8000万円ですと相当な金額です。
ですので保証料が約1%だとすると口座に入金になる金額は信金側の方がはるかに多い金額になります。
我々信金側としては当然保証料も加味した提案だと思ったのでこれはシメタとこのお客様に攻勢をかけました。
お客様もこの都銀(メイン取引でしたが)にかなりの不信感を持ったようで、結局その都銀のほかの借り入れや従業員取引などそっくり乗り換えることができました。
このお客様は当時は地元で優良企業とされていたので当時乗り換えに携わった信金職員は大いにほめられたものです。
もっともそのお客様はその後色んな障害に見舞われ経営姿勢の問題もあり、この融資の約6年後くらいに倒産してしまったのですが・・・
ここまでお読みいただきありがとうございます。