今回は、前回ご紹介した
『人事評価改善等助成金』から、
『目標達成助成』のご紹介です。
【人事評価改善等助成金とは】
生産性向上のための人事評価制度と賃金制度の整備を通じて、生産性の向上、
賃金アップ及び離職率の低下を図る事業主に対して助成するもので、人材不足の
解消を目的としています。
《目的達成助成》
制度整備助成に加え、1年経過後に人事評価制度等の適切な運用を経て、
生産性の向上、労働者の賃金の2%以上のアップ、離職率の低下に関する目標の
すべてを達成した場合、目標達成助成を支給します。
【支給のための要件】
(1)「 制度整備助成」に記載する(12月26日ブログ記事)措置を実施すること
(2)「生産性要件」を満たしていること
(3)離職率を目標値以上に低下させること(下記a・b参照)
《a. 離職率の算出方法》
① 離職率は次のとおり算出してください。
②「所定の期間」は算出する離職率によって異なります。
・評価時離職率…「所定の期間」が「人事評価制度等の実施日の翌日から起算して
1年を経過する日までの期間」として算出した離職率
・計画時離職率… 「所定の期間」が「人事評価制度等整備計画認定申請日の前日の12か月前から起算して1年を経過するまで期間」として算出した離職率
③「雇用保険一般被保険者」とは「高年齢被保険者」、「短期雇用特例被保険者」及び「日雇労働被保険者」以外の被保険者です。
※ ただし、事業所に「高年齢被保険者」の労働者のみである場合には、上記①における離職率算定式中の「雇用保険一般被保険者」を「高年齢被保険者」と読み替えてください。
《b. 低下させる離職率ポイント(目標値)》
助成金の受給には、評価時離職率を、計画時離職率より下表に記載する離職率ポイント以上低下させることが必要です。目標値は、対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数の規模に応じて変わります。
ただし、評価時離職率が30%以下となっていることが必要です。(平成29年6月30日以降に提出された整備計画書について適用します。平成29年6月29日までに労働局等に整備計画書を提出した場合は従前のとおりです。)
①[計画時離職率ー目標値]の値が0%を下回る場合は、評価時離職率を0.0%とすることを目標とします。
② 人数規模区分は、評価時離職率算定期間の初日時点の人数規模区分を適用します。
(例)対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数規模が350人の場合
・計画時離職率10.0%―――――→ 評価時離職率9.0%以下とすることが必要
・計画時離職率0.8% ―――――→評価時離職率0.0%とすることが必要
(4)毎月決まって支払われる賃金を2%以上増加させること
人事評価制度等の実施日の属する月の前月からその1年後の同月までの期間を通して在籍していた正規労働者等について、人事評価制度等の実施日の属する月の前月とその1年後の同月に支払われた賃金の全員分の合計額を比較したときに、2%以上増加していること。
【助成金の対象事業主】
(1)本助成金「A 制度整備助成」の支給を受けていること
(2)引き続き、整備した人事評価制度等を実施していること
(3)「生産性要件」を達成すること
(4)離職率の低下目標を達成すること
(5)賃金を2%以上増加させること
【支給申請】
評価時離職率算定期間の末日の翌日から起算して2か月以内に、申請書等を各都道府県労働局に提出してください。
《必要な書類》
【支給額】
目標達成助成 80万円