新会社法の成立における大きな改正点の一つに同一市区町村内においても、同じ商号の会社を設立することが可能になった点があります。そこで商標登録の重要性が高まってくものと思われます。今日はそのことについて書いていきます。
商標とは商品やサービスに付される表示ですが、身近なところでもいろいろあります。
最近では阪神が優勝した際にセールを行おうとしたら、阪神優勝で商標を取得していた人がいてすったもんだがありました。
またアントニオ猪木の代名詞である「1・2・3ダァーッ」も株式会社猪木事務所が商標を取得しており、テレビで猪木の「1・2・3ダァーッ」がフルで放映されると数十万円を猪木事務所に支払わなければならないそうです。
ですのでダァーッの直前で他の場面に切り替わるので猪木がゲスト等で出た番組は注目してみてください(笑)
他には宮崎駿監督が「魔女の宅急便」を映画化した際にヤマト運輸の商標権侵害になるかということがありましたが、こちらはヤマト運輸が快諾しタイアップでの映画となりました。
ほかにはアサヒビールが「イナバウアー」を商標登録を出願中でこちらはどうなることでしょう。
旧商法下では同一市区町村内において他人と同じもしくは紛らわしい商号を使用することができませんでした。ですが今回の会社法の成立と商業登記法の改正で新しい会社を設立する場合、すでにある会社と同一住所且つ同一商号であれば登記ができないと規定されるにとどまりました。
つまり同一市区町村内であっても、同じ商号の会社を新たに設立することが可能になりました。
それを知ってか知らぬか弊社でも昨年の9月に商標登録を申請し、先月末に商標登録証が届きました!
れいさいネットの商標登録証
上記は弊社運営のれいさいネットRの商標登録証です。他に今回のテーマでもある弊社の商号、あと弊社のロゴを商標登録しました。
同一市区町村内で同一名称の会社が設立されると、会社の商号だけでは他社との区別が難しくなります。
法律上は商標登録しなくても会社法や不正競争防止法の規定によって紛らわしい商号の使用を差し止めることは可能なのですが、この場合相手方に不正の目的があること、両者の誤認が生じるおそれがあること、営業上の利益を侵害されるおそれがあることなどを会社法上立証しなければなりません。
不正競争防止法の場合は自社の表示が著名であることか自社の表示が周知であることを立証する必要があります。
商標の場合であれば、自分の商標が公報に記載されているので、後は相手の使用している表示の入手で似ていることが認められていれば商標権の侵害が成立するのです。
将来のブランドイメージ等を視野に入れて会社を運営していくのであれば、商標の登録は新会社法下ではその重要性がかなり増すものと思われます。
商標登録を出願、登録するとなるとそれ相応の費用(出願手数料2万1000円~、登録料6万6000円~)が必要になります。商標が使用される分野に応じて「区分」がありそれが増えることに費用は増加します。
さらに10年後に商標を更新する場合には更新料(15万1000円~)がかかります。
相当の費用と時間(約1年)がかかるのがデメリットではありますが、商標を取得しよりよい商品・サービスを提供していくことで企業イメージUPとそれによる人材の確保や類似品が出回ることの防止のためには必要なコストだと思います。
弊社も商標取得をきっかけに加速度的成長をしていきたいと思っています。
ここまでお読みいただきありがとうございます。