みずほ証券の入力ミスによる代償は莫大なものとなりそうですが、私も金額は数万分の一でかつ危うく難を逃れることができましたが、入力ミスにより大騒ぎを起こしたことがあります。今日はそのときのエピソードについて書いていきます。
みずほ証券のジェイコム株の入力ミスの一件は莫大な損失をもたらすとともに株式市場の怖さを知らされました。またこのような事態にもかかわらず、利益を得て平然としている証券会社や投資銀行等には少し憤りを感じています。
実は私も信用金庫時代に重大な入力ミスをしてしまい、危うく百万円近い損失を被るかもしれなかったことがあります。
10年以上前の話ですが、営業でお客様の口座(当座預金)の集金をしていました。
お客様の当座預金口座の集金をする際には、ハンディサイズの機械にお客様の顧客番号と口座番号と集金した金額を入力します。
この日はまず1件目に顧客番号○○○の口座番号○○△○△のお客様の集金をし(約120万円)、2件目に顧客番号△△△の口座番号○○○△○のお客様の集金を約20万円しました。
集金が終わり支店の戻りそのデータを送信しました。
それから約2週間後に20万円の集金をしたお客様から電話がありました。
「なんだか口座にずいぶんお金があるようだけど、これ使っちゃっていいの?」という電話でした。
私は何のことだか分からなかったのであらためて△△△のお客様の当座預金の動きを確認しました。そしてとんでもないことにその時初めて気がつきました。
私は○○○のお客様に約20万円を、△△△のお客様に約120万円を入力してしまっていたのです。
この2件のお客様口座番号が大変酷似しており、訪問頻度が毎月5日、10日と同じで訪問時間も順番は違えど連続して訪問していたので私も惰性で機械に入力してしまったようです。
通常は顧客番号と口座番号が一致していないとエラーが出るのですが、不幸にしてエラーが出ずそのまま入金処理がなされてしまったのです。
なぜこのミスが約2週間後に判明したかというと、当座預金には通帳がなく自社の元帳の記録のみで、金融機関からの残高表も10日か15日に一度程度送付されるだけだったのです。またこれは不幸中の幸いですが、この2社はどちらも普段から当座預金に豊富に残高がある先だったので使われることなく後日事実が判明したということです。
しかしながらもしこの誤入金の分を使われてしまっていたらと思うとぞっとします。
現在ではそんなことはないと思いつつも何でも機械任せにせずに人間の目視が大事だと思いました。
ちなみにこのミスを合計で2回やってしまいました。いずれも残高が豊富で優しいお客様だったので未遂に終わり、当時は「ばか者!」で済みましたが、個人情報等シビアな現在では厳しい処分が下されているでしょう。
パソコンでの入力処理がとても多いのであらためて気をつけようと思った次第です。
ここまでお読みいただきありがとうございます。