厚生労働省は「同一労働同一賃金」を実現させるための
政策の一環として非正規労働者の処遇改善を進める企業へ
の支援策を拡充します。
17年度予算案では「キャリアアップ助成金」の拡充に
約560億円を計上しました。
「キャリアアップ助成金」に「諸手当制度共通化コース」を
新設し、正社員と非正規の両方が共通して支給対象となる
手当を作った企業に対して必要な経費を助成します。
通勤手当や出張旅費など、一部でも作った企業が対象になります。
職務規定などに新しい仕組みを明文化することが条件になるので
社会保険労務士などの専門家への制度設計の委託費用などを主に
助成します。
助成額は中小企業は40万円、大企業は30万円です。
厚生労働省の調査では、役職手当を正社員に支給している企業が
7割超ある一方、非正規は1割もありません。
通勤手当も正社員の8割強に対して非正規は6割強にとどまります。
政府は不合理な待遇差を例示したガイドライン案を公表しています。
その中で、通勤手当や出張旅費などの諸手当は原則として非正規
にも同じ額を支払うよう促しています。
この制度を活用して新しい手当制度を導入しましょう。