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会計検査院とは
「会計検査院」って聞いた事ありますか?
国会及び裁判所に属さず、内閣からも独立した憲法上の機関で国や県、
市区町村、特殊法人などの会計を検査し、会計処理が正しく行われて
いるか監督する機関です。
簡単に言うと、税金が正しく使われているかどうかチェックする機関です。
2015年度検査報告
本日(2016年11月8日)付けの日本経済新聞の朝刊の記事によると、
「会計検査院は7日、国の2015年度決算の検査報告を安倍首相に提出した」
税金の無駄遣いや不適切な経理処理だと指摘したのは455件、
1兆2189臆円で過去2番目の多さだそうです。
主なものは預金保険機構が管理している資金で使う見込みのない
「余裕資金」の1兆964億円が大部分を占めています。
そのほか新聞に載っていた内容の一部
〇日本スポーツ振興センターは事務所の一部を19年ラグビーワールドカップ
の組織委員会に貸していたが、一定期間の賃料を集めていなかった。
〇ミャンマー向け政府開発援助で、除湿器を注文すべきなのに間違えて加湿器を
注文した。
〇環境省は、国際イベントで開会式の運営など業務の一部を電通に請け負わせたが
海外から招いた人数が契約時から大幅に減ったにもかかわらず、当初契約通りに
費用を支払っており、2271万円が過大だと指摘した。
〇日本パラリンピック委員会加盟の5競技団体が、国からの補助金2995万円
を過大に受給していた。
などです。
助成金・補助金の監査
上記の新聞記事のように非常に細かいチェックが入ります。
「自分たちには関係ない」と思うかもしれませんが、
助成金や補助金を受けると、この「会計検査院」の実地監査が
入る可能性があります。
すべての事業主に入るわけではありませんが、いつ監査が入っても
大丈夫なように準備はしておきたいものです。
一番大切な準備は必要書類の整備です。
現金出納帳や総勘定元帳などの会計帳簿はもちろんですが、助成金
であれば労働者名簿、賃金台帳、出勤簿なども完備しましょう。
これらの書類の作成は自分でもできるかもしれませんが、専門家に
依頼することを強くお勧めします。
会計帳簿は税理士や会計士、雇用関係の書類は社会保険労務士にな
ります。
会計検査院の監査が入って、書類に不備があったり、間違っていたら
「あげたお金返してください」となってしまいます。
そうならないよう、助成金・補助金の申請は専門家に依頼しましょう。
その際は、受給後のアフターケアをしっかりしてくれる専門家を選びましょう。